○那谷屋正義君 〔前略〕
それでは、早速質問に入りたいと思いますが、衆議院で二〇一〇年度の予算審議、つまり本予算の審議に入る前にこの参議院において決算の全般質疑を行えるということになったことに対して高く評価をしたいというふうに思います。開催にこぎ着けるに当たって関係者の方々に、その努力に敬意を表すると同時に、また私にこういう機会を与えていただいたことも感謝を申し上げたいというふうに思います。
しかし、先ほども柳澤委員の方からございましたように、本来は政府予算案が固まる前の昨年の秋に開かれるべきであったというふうに思います。提出が臨時国会の終了直前になったということが、まあもろもろある理由の中で最も大きな理由でありますけれども、例年十一月の二十日ごろにこれが提出をされるということになりますと、いわゆる臨時国会の中で十分にそれを審議するということは大変困難な状況も生まれてくるということでないかというふうに思います。
この決算の提出というものについては、実は民間企業においても、あるいは地方公共団体においても今だんだん早くなってきている。とりわけ、民間企業においては、東京証券取引所に上場している企業の場合には、三月末決算の企業の大半が五月中に提出をしていると。これは、いわゆるそれまで六十日ルールというのがあったわけですけれども、最近にはこれを四十五日ルールということで更に早まっている。
また、地方自治体においては、例えば東京都は二〇〇八年度決算が昨年秋の九月議会に提出をされている。私の地元の神奈川県でも、十月から十一月にその決算の審議が行われているというような状況であります。また、全国都道府県議会議長会事務局のまとめによりますと、二〇〇七年度には三十五都道府県が、次年度予算へ反映させるために決算審査の迅速化に取り組んでいるということでございます。
IT化が進んでいる今日、国の決算についても、せめて十一月の初めごろに国会提出を前倒ししていただけないか。決算重視の参議院にふさわしい決算審査を行うためにも、是非そうしていただけるよう御努力をいただきたいと思いますけれども、総理の見解をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 那谷屋委員の御指摘、誠にそのとおりだと基本的に思います。先ほども申し上げましたように、予算の方が重要で決算は二の次みたいな国会での在り方が長年続いてきた、それは違うと、むしろ決算を重視すること、それをいかに、翌年とはなかなかならないとしても、翌々年の予算にきちっと反映をさせるかということが求められてきたと、そのように思います。
そう思いながら、去年も十一月二十日前後、毎年このころに、国会開会中であれば国会に提出してきたということでございまして、これではもう既に予算編成が終わりつつあるという、なかなか反映しにくいという状況ではないかと思います。
むしろ、できれば今年からそういったことを改めて、できるだけ早めに提出をいたして、そして参議院を中心として決算でよく御審議をいただいて、それを予算に、予算編成に大いに反映できるようにしていくことが肝要だと、そのように思っておりまして、今お話ありましたように、IT化が進んでおりますので、これは前向きに検討をやはりするべき問題だと、そのように思っておりますので、努力をいたさせるようにいたします。
○那谷屋正義君 是非お願いをしたいと思います。
〔後略〕