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参議院決算委員会平成15年度決算審査措置要求決議
8 地方財政計画の計画額と決算額の乖離について


 決議内容 決議の背景 決議の位置付け 決議時点での当局の姿勢 決議の効果

 決議内容
 参議院決算委員会の平成15年度決算審査措置要求決議の第8項目「地方財政計画の計画額と決算額の乖離について」の内容は次のとおりであり、政府に対する措置要求である。
 地方財政計画は、地方自治体が標準的に歳入・歳出すると見込まれる地方税収入や人件費、行政経費などの総額を算出するもので、交付税の法定率だけでは歳入と歳出の差額が生ずる場合に、その財源不足額は地方交付税の増額や地方債の増発等によって措置されている。
 しかし、地方財政計画の歳出項目ごとの計画額と決算額が近年大きく乖離している。平成14年度の地方財政計画額をその決算額と比較すると、例えば、「投資的経費(単独)」では、約15.7兆円の計画額に対して決算額は約10.6兆円にとどまり、計画額は決算額に比して約5.1兆円の過大計上となっている。これに対して、枠的に計上される「一般行政経費」では、約20.0兆円の計画額に対して決算額は約26.9兆円に上り、計画額は決算額に比して約 6.9兆円の過少計上となっている。また、「給与関係経費」も、約24.5兆円の計画額に対して決算額は約25.9兆円に上り、計画額は決算額に比して約 1.4兆円の過少計上となっている。
 このような計画額と決算額が乖離している現状に対して、財務省は、地方財政計画の「投資的経費(単独)」等の過大計上が給与関係経費等の不適正な支出の背景、さらには、地方交付税の肥大化につながっており、その是正・削減は喫緊の課題であると主張し、総務省は、経常的経費と投資的経費のプラス、マイナスは見合っており、投資的経費だけが過大計上であるとの主張は受け入れられず、仮に是正するならば一体的に是正すべきもの等と主張している。
 政府は、国民に対する説明責任を果たす観点から、地方団体の決算の状況を十分調査し、地方財政計画の計画額と決算額の乖離の縮小に努め、地方財政計画の適正な計上に努めるべきである。
 決議の背景
 地方財政計画と実績との乖離については、4月27日の委員会で森元恒雄委員(自民)が取り上げている。
 決議の位置付け
 決算委員会が、会計検査院に対して行った「地方財政の状況について」の検査要請には、この「地方財政計画の計画額と決算額の乖離について」に関連する内容が次のように含まれている。この要請に対する報告は平成18年秋が目途とされている。
(1)検査の対象
   総務省、都道府県、市町村、
(2)検査の内容
   総務省の資料等を活用して、地方公共団体の決算についての次の各事項
  (1) 地方財政計画の歳出の種類ごとの決算額の状況
  (2) 決算額に関するその他次の事項
    ・職員に対する特殊勤務手当等の状況
    ・職員の福利厚生事業への支出状況
    ・職員の病気休暇等の制度の状況
 決議時点での当局の姿勢
 決議当日(17年6月7日)の参議院決算委員会では麻生総務大臣が「ただいまの地方財政計画の計画額と決算額の乖離について……の審査措置要求決議につきましては、適切に対処いたします。」と発言している。
 また、上記の検査要請は6月7日に参議院議長名で会計検査院長に対して行われ、会計検査院は、「地方公共団体の決算に関する事項について」検査を実施してその検査の結果を報告する旨を8日に参議院へ通知している。


 決議の効果
 18年1月25日の委員会議事録によると、全決議36項目のうち会計検査院のとった措置を除き内閣のとった35項目に係る措置について財務大臣か配布資料のとおりと報告しているが、サイトには載っていない。

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